Gibson社が50年代に開発したADJ(アジャスタブル)ブリッジ。
アコースティックギターの弦高調整がマイナスドライバー1本で簡単にできるという画期的な仕様。
利点だけではなく、生鳴りの音が弱くなるというマイナス面もあります。
Gibsonアコースティックサウンドの特徴ではありますが。
構造としてはセラミックサドルを2本のネジで支えています。
サドルとボディトップ面の間に金属製のプレートが入っています。
ピックアップを搭載したエレアコ仕様の場合、この金属プレートがおミソになるんです。
ADJブリッジはボディトップ裏、ブリッジ下にピエゾを取り付ける事が一般的。
金属プレートを図.2の様にすると硬質でブライトなサウンドになります。
(プレートは分かりやすい様に極端に曲げた図を使っています。)
この場合、生鳴りは心地よい乾いた音になりますが、ピックアップから拾う音はトレブルやプレセンスを完全にマイナスにしないと耳に痛くて大変です。
Rec時にマイクで拾うなればなかなかにええ感じです。
では、逆に図.3の様にひっくり返してみましょう。
今度は生鳴りの音、カラッとした所が若干抑えられ、ギターの杢のふくよかな感じが強調されます。
ピックアップから拾う音からも硬質な所が消え、サウンドメイクの幅が広がります。
金属プレートを外す、サドル自体を別の物に変える等でも音は変わります。
エレアコとして使うか、アコースティック本来の形で使うかで変わりますが、ご自分の好きなサウンドを見つける為にお試し下さい。
nagase