11月の連休も明けて気温も徐々に下がってきましたが、今夜から強い寒気が流れて来るみたいですので暖の取れる服装でお過ごしください
過去にも書きましたが、スタンダードなTelecasterとCustom Telecasterではボディの厚みが違います
今回は年代の近い物で検証してみます
リペアで預かった過去に当店で販売した1971年 Custom telecasterです
Custom TelecasterはTelecasterに比べ、ボディの厚みが1/8インチ(3.175mm)薄いんです
個体差があったとして約3〜3.3mmが範囲内でしょうか
現在、在庫している1973年のテレキャスターはリフィニッシュですが、ウェザーチェックから見ると塗装の厚みはオリジナルフィニッシュとあまり差異はないと思います
いつも使用しているデジタルノギスっす
まずは73年 Telecasterの厚みを測ってみます
何度か測り直しましたが「45.6mm」です
71年 Custom Telecasterの厚みも測ってみます
こちらも何度か測り直しましたが「42.6mm」です
これらの個体での差はジャスト3mmという結果となりました
ではなぜ、カスタムテレがテレキャスに比べボディ厚が約3mmちょっと薄いのか?という事になりますが、これは書籍やネットに情報が出てないので明確な答えはありません…
私が推測する限りの個人の見解です
まずはアッシュ材とアルダー材の音の違いですが、共に明るくなる傾向がありますが、アルダー材よりはアッシュ材の方がより明るくタイトでスッキリしたニュアンスになります
ボディの大きさは変える事ができないので、厚みを薄くする事で音をタイトに寄せる狙いがあったんでしょう
それと、アッシュ材に比べてアルダー材の方が加工がしやすいという所も狙いの1つだったと思います
ストラトキャスターがアッシュ材からアルダー材に変わったのも、音より加工のメリット(コンター加工)が大きかったからです
カステレはボディのトップとバックにバインディングがあるので、この作業もアッシュ材よりアルダーが選ばれた理由の1つと思います
当時の流行音楽の時代背景や、ユーザーの要望やレオ・フェンダーさんがローズウッド指板へ着眼した事等モロモロあるので、真相はどうか分かりませんが、材の変更理由の割合が大きいかと思います
nagase